R8.7・8 庶民派の町長として駆け抜けた24年

 このたび6期目の任期満了となる7月22日をもちまして、柴田町長の職を退任することといたしました。これに伴い、平成14年9月より続けてまいりましたフットワークも、223回目となる今回で最終回となります。
 改めてフットワークを読み返してみますと、当時の社会情勢や町の課題解決に向けて悩み奔走した日々がよみがえります。また、心にゆとりがあった時期には、季節の行事や旅のエッセー、音楽や食について筆を執るなど、文章に長けていない私ながらも、よくここまで書き続けられたものだと思っています。
 さて、今回退任する理由は、一つに、デジタル社会が到来する中、柴田町の未来を切り拓く独自の政策を住民や職員、そして議会に示すことが難しくなったことです。
 二つに、新図書館の着工、新スロープカーへの更新、みんなの広場や室内子どもの遊び場などの整備等にぎわい交流拠点づくりプロジェクトに、完成の目途がついたことです。
 三つに「花のまち柴田」をテーマに取り組んだまちづくりが一定の成果を挙げ、世界各国の方々に、柴田町での花見を楽しんでいただけるようになったことです。
 今年は柴田町が誕生して70周年となります。また私も5月11日をもって後期高齢者となったことから、若い世代に町政運営をバトンタッチするには最適な年ではないかと判断した次第です。
 6期24年間は、まさに山あり谷ありの町政運営でした。最もつらい記憶は、平成23年の東日本大震災や令和元年の台風19号による甚大な被害への対応、さらにはコロナ禍に対し、柴田町単独では対応できないもどかしさや無力感を痛感したことです。
 一方、嬉しかった思い出は、学校や校庭の改修、遊具やテニスコートを新設した際に、子どもたちから感謝のメッセージをいただいたことです。これこそ、政治家としてこの上ない喜びと感じています。町政を運営するに当たりましては「いばらず」、「おごらず」、「親しみやすさ」を肝に銘じ、常に現場に足を運び、町民の皆さまの声に耳を傾け、政策に反映させる庶民派の政治家としての姿勢を貫きました。これまでの政治力に頼る我田引水型の政治スタイルとは一線を画し、政策を駆使する「新しい町長像」を示せたのではないかと思っています。
 平成14年、滝口丸として大海原に出航し、時には大時化(しけ)に遭遇しながらも、難破せず最終寄港地に着岸できますのも、ひとえに町民の皆さまのご理解とご協力、そして議会の皆さまからのご指導ご鞭撻(べんたつ)があってのことと、深く感謝申し上げます。
 今後は、まちづくりへの志と熱い情熱を抱く若い政治家に、柴田町の未来を託したいと思います。今はやり遂げた達成感と、重責から解放される安堵感で一杯です。
 24年間、つたないフットワークにおつきあいいただきました皆さまに心から感謝申し上げ、ここで筆を擱(お)かさせていただきます。

柴田町長 滝口 茂