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柴田町の風景

 今月の風景

柴田町の風景
9月

●盆棚
●盆棚

暦は9月になってしまいましたが、
8月歳事「お盆」をご覧ください。

お盆(正確に言えば「盂蘭盆/うらぼん」)は、逆さ吊り、はなはだしい苦しみ、という意味の梵語(サンスクリット語)の音からできた言葉とされています。(…違う説もあります)
大乗経典の「盂蘭盆経」にある目連説話
●餓鬼道に落ちた母を救うために目連が仏に手段をたずねたところ「7月15日に飲食を盆にもって、仏や僧や大勢の人たちに供養すれば、その功徳によって、多くのご先祖が苦しみから救われ、今生きている人も幸福を得ることができよう」と教えられた
に基づいたもの、といいます。

 一般的には8月13日から16日にかけて行われていますが、本来は7月15日なのです。
 元々当然旧暦の7月15日に行っていた行事なので、新暦の7月15日にしようとすると、お盆らしくない時にお盆になってしまいますし旧暦でやるのは新暦で生活している一般の人には不便(七月の農繁期を避けるなどの理由)なので、妥協策でいわゆる「中暦」を適用し、新暦で1月遅れの8月15日にお盆の行事をやっているのです。

●能化寺(上川名)
●能化寺(上川名)
●お供え料理
8/13お供え料理3

8/14お供え料理1

8/15お供え料理2
盂蘭盆
(うらぼん)
8/13
・亡きご先祖様が帰ってくる日とされている。
・午前中に盆棚を飾る。
・棚には笹竹を2本立て、横に細い竹をつけて、ホオズキ、ナス、キュウリ、まんじゅう麩をつるす。ホオズキは提灯を表し、迷わず帰ってくるようにとの意がある。
・机などを置いてゴザを敷く。その上に真菰を敷いて、花、野菜、果物を供える。
・キュウリとナスに割り箸などで足をつけて供える。キュウリは馬の形として、ナスは牛の形として、ご先祖様が早く家に帰ってくるようにとの意が込められている。
・仏壇からお位牌を盆棚に移す。
・夕方、迎え火をたく。
・お料理は、蓮の葉にあげて柳の箸を添える。
・昔は13日の夜に、家の人たちも柳箸を使って食事をした。
・盆棚にあげたナスで、石いぼを3回こすって洗い流すと治ると言い伝えがある。
・お盆にめん類を食べるのは、食材の長さにかけて、長生きできるようにとの願いが込められている。

8/14
・朝、昼、夜と盆棚にお供えする。
・季節の野菜の料理を供える。
・家族が食べる料理や故人の好物をを供えたりする。(供え物は地域により様々)
・お盆中は灯明を絶やさない。
・お迎え提灯、供え物、花、線香、ローソクを準備する。
・僧侶を迎えて読経していただく。
・お盆は、先祖や亡くなった人たちが苦しむことなく成仏してくれるようにと、子孫が報恩の供養をするとき。
・「新盆(にいぼん)」とは、亡くなった人がいる世帯が初めて迎えるお盆
・「新盆提灯」は新盆に親近者から贈られることが多い。
・14日・15日に、ナス・ササギを刻んで、洗った米を混ぜて、ふじの葉に載せてお墓にあげる。(「ご先祖様のおかげで野菜や米が採れました」というお礼の意。うるいの葉や花をあげると喜ぶとされている)

8/15
・お墓参りをする。

8/16
・盆棚をはずす。
・昔は、盆棚(笹竹、真菰、毎日の供え物、蓮の葉等も)を川に流したが、今は、環境への配慮等もあり、川に流すことはできなくなりました。
・夜に送り火をたく
・15日についた餅を、皿に5〜7個位丸めて供えた。(焼餅にして砂糖醤油につける)
「地獄の門をくぐるときのおみやげとして持たせる」の意がある。
・15日についた餅だけは、その日に焼いて食べてよい。醤油、シソを巻いて焼く。

■【迎え火・送り火】
13日は、お墓へお参りし、花をあげ、夕方には家の入り口で迎え火をたき、ご先祖様をお迎えします。
昔は、お墓の前でつけた火を盆提灯に移して家まで運び、その灯火について来られたご先祖様を家までお迎えし、今度は家の前で燃やしたオガラの煙とともに家の中の盆棚まで導いていました。最近では墓地と家がだんだん離れてきて、お墓までお迎えに行き、火をつけたままの提灯を持って帰るわけにはいかなくなりました。そこで、家の前に提灯をぶらさげたり、形式のみの迎え火をたくようになったのです。16日にご先祖様にお帰りいただくときも、昔は送り火とまったく逆の方法でお墓まで送ったのですが、現在ではあまり行われていません。

 
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